[RADICA]19990517 携帯電話にも広がるチェーンメール
■ Mail Magazine【Radica】ラディーカ 1999年 5月17日(月) 第321号 ■
□ RADICAをお友達にも教えてあげてください。ただいま無料配信中です。 □
□ お申し込みは、「RADICA配送希望」と明記の上、reception@ninjin.netまで。 □
□ 読者の皆様からの情報提供、ご投稿、ご意見、ご要望、ご感想をお待ちして □
□ おります。どうぞ radica@ninjin.net宛お気軽にお寄せください。 □
■ C O N T E N T S ___________________________ http://www.ninjin.net/radica/
□ [NEWSFLASH] 携帯電話にも広がるチェーンメール
□ [SERIAL] 中国安徽省合肥より ともざき なお
「ふるさとのなまり」
[NEWSFLASH]==========================================□□■
■ 携帯電話にも広がるチェーンメール
----------------------------- http://www.ninjin.net/radica/
J-PHONEのSkyMailやIDOのプチメールといった、携帯電話に付属
のメール機能を使ったチェーンメールが発生している。何種類かあ
るがすべてちょっとしたネタのあとに「○人に送ってね」というメッ
セージ付きで、チェーンメールの体裁を整えている。
バリエーションとしては、
◇ ASCIIアートで書いた有名人の似顔絵
和田アキ子、内村光良といった芸能人。確かに似ていて笑える。
◇ 団子3兄弟
団子のASCIIアートの後に「これを3人の人に送らないと、団子
になっちゃうよ」というメッセージ付き
◇ 幸福の猫
猫の絵とともに「友達に送るとHappyに」という内容の文。
などが確認されている。さすがにMLMは長すぎるようでまだ見たこ
とがない。
その中でも悪質なものとして、ここ数日で次のようなものが流れ
た。実際には長すぎるので2通に分けられて流れている。
Re:鉄腕ダッシュ!!コレハジッケンデス。バングミデダ
シタメ -ルガドノクライデカエッテクルカシラベルコト
ニシマシタ。コレヲモラッタヒトハ3ニンノヒトニオクッ
テクダサイ。クレグレモ、トチュウデキラナイヨウニオ
ネガイシマス。ゴキョウリョクオネガイシマス。TOKIO
&スタッフ一同
つまり、番組の企画でチェーンメールがどのくらいで帰ってくる
のか調べていると偽っている。
また、これを改竄したV6バージョンも確認している。
5ニンノヒトニオクッテクダサイ。コノメールヲモラッ
タヒトハJーPHONEニトウロクサレ、ニンズウヲカ
ゾエマス。イツカテレビデホウソウサレルノデヨロシク
オネガイシマス。V6オカダ&スタッフ
こちらは、転送先の指定が5人となっていて、より凶悪化してい
る。常識で考えれば、こんな番組企画はありえない。
問題は、携帯電話のメールのヘビーユーザーである若者にはそん
なことは分からないことだ。人気番組に参加できる。楽しいことは
友達に教えて当たり前だ。
そもそもチェーンメールという言葉も知らないし、悪だと思って
もいない。遊びだと思っている。子供のころに必ず流行る不幸の手
紙と違って、受け取ったメールを転送するだけの簡単な作業。中に
は適当な携帯電話番号を入力し、手当たり次第送ったつわものもい
る。そうして、すごい勢いで伝播した。さらにウィルスのように変
異まで遂げる。
デジタル時代はいたずらでさえ、光速にしてしまったのだ。
今の若者にとって携帯電話は友達と遊ぶツールの一つだ。若者の
可処分所得が携帯電話の通話料にまわされるようになって、CDの総
売り上げが落ちているという話も聞く。彼らにとって電話のコミュ
ニケーションネットワークは空気のように当たり前に存在していて、
かつ必要なものであり、ネットワーク上では悪質ないたずらと紙一
重な遊びがおこなわれるものなのだ。
インターネットはこうやって姿を変えて、人間の意識も変えて広
がり続けている。
○「ザ!鉄腕!DASH!!公式ホームページ」
http://www.ntv.co.jp/dash/
□□ [RADICA Staffs radica@ninjin.net]
=================================================□ □□■
>>> >>> 投稿募集中! <<< <<<
●『ニセ首相に聞く』
http://www.t3.rim.or.jp/~s-muraka/kantei/pkantei.html
ニセ首相への質問を「Radicaニセ首相質問係宛て」と明記の上、
s-muraka@t3.rim.or.jp までお送りください。
●『正太猫の人生相談』
あなたのお悩みに、ネットに生息する「猫」がお答えします。
ご相談は、radica@ninjin.netまでお送りください。秘密厳守。
●『コラムライター募集』
RADICAに連載をご希望の方はradica@ninjin.netまでご連絡を。
===========================================================
[SERIAL]=============================================□□■
■ 中国安徽省合肥より
ともざき なお
----------------------------- http://www.ninjin.net/radica/
● 「ふるさとのなまり」
「ああーー??」何度聞いても同じだった。相手はさっきより語調
を荒げて繰り返した。「○j※5、bkがh!!廈★♭Å∬θみЖ
Л▼◎f@t7¥4、◎♪♯」相手の話していることがわからなか
った。今聞いたばかりの言葉を紙に書きとめるとこんな感じになる
んじゃなかろうか。予想だにしなかったことだ。合肥は言葉が通じ
ない−。
どこの国でも方言と言うものは存在する。日本にすら存在してい
るのだから、言わんやこれだけの広さを持つ中国をや。北京語をベ
ースにした普通語はあるものの、南方の広東省や香港は広東語だし、
上海は上海語、福建省はミン南語、西方に行けばウィグル語、チベッ
トに行けばチベット語、大きく分けてもこれだけあるし、上海語を
ベースとした蘇州語があるように、各地方によって方言が存在する。
北京語自体も方言があるのだ。
合肥に来るまで、私は方言があるというのを知らなかった。すっ
かり忘れていたといってもいい。香港では、肩身が狭いがごりごり
普通語を話し、返ってくる答えも南方のなまりがあるものの私にわ
かるような普通語だったし、広東語だった。しかし、ここに来たら、
相手のいうことはほとんどわからなくなってしまった。相手はかろ
うじて私のいうことはわかっているようだが。市場のおばちゃん、
病院の医者、警察のおやじ、何を言われても、最初は「あああ???」
だ。
これから大陸に留学しようという人は、地方に行くなら、地元の
人とはコミュニケーションできないかもしれない、ということは頭
の片隅においておいたほうが良いかもしれない。こちらのいうこと
はわかってくれるかもしれないが、むこうの言うことがわかるとは
限らないのだ。
「おい、おまえはここに来てから全然中国語が上手くなってないじ
ゃないか。毎日何をやっているんだ?」総経理がすれ違いざまにこ
う言う。「町に出て何も話さないのか?大学の食堂に行ったり、招
待所の服務員ともっと話せばいいじゃないか」。話さずに生活でき
るなら、私の口は退化してなくなってしまうに違いない。「必要な
ことは話しますよ。でも、話したいのは山々なんですが、相手の言
う方言が強すぎて聞き取れないから会話にならないんですよ」
それをいいことに、私はすっかり中国語を使わなくなってしまっ
た。会話の続く相手でない限り、たくさん話すということをしなく
なってしまった。それでも、ひととおりの会話に必要なことは聞け
て話せるから、たまに同僚の家にお呼ばれしたりすると、彼らの家
族や、同じように呼ばれていた人たちから「あなたの中国語、すご
いわ!」なんて賞賛されてしまうのだ。これはちょっと恥ずかしい。
ここで仕事をして生活するのにはまだまだ足りないと自分では思っ
ているのに。
とりあえず、会社の中が一番中国語が通じる場所になるのだが、
仕事柄、日本語で通すことにしている。中国語で話すのは、事務の
部門に用がある時と総経理に用がある時ぐらいだろうか。とはいえ、
会社を一歩でも出てしまえば、同僚も総経理もふるさとの訛りで話
しているから、やはり何を話しているのかわからなくなってしまう。
青森に住む私の友人が、私と話す時は標準語で、家でご両親と話す
時は津軽弁というあの感じだろうか。
安徽省の南部は、揚子江沿いなのと関係があるのか、同じく流域
の南京あたりと訛りが似ているような気がする。nの音がlの音と
ごっちゃになるのだ。日本語を教えていると、nとlを間違えてい
る人が数人いるのでそれがわかった。あるとき、買い物に行く場面
での会話をさせたら、一人がこう言った。「そろはらをみせてくだ
さい」。はて?病院に行けとは言わなかった。店の人が腹を見せて
どうするのだ。
これはつまり「その花を見せて下さい」だったのだ。しかし、書
かせてみたら、「そろはらをみせてください」だった。もうそうい
うふうに覚えているらしい。「あのね、はら、っていうのは腹のこ
と」といいながら、私は「はら=腹」と書いた。一同大笑いになっ
た。彼らに罪はないだけに、こちらも脱力してしまった。ちなみに、
安徽省は北と南で方言も民家の形も違うのだそうな。観光地として
名高い黄山のおかげで、この辺の方言は特殊なものとなっていると
ものの本で読んだことがある。
大陸は、年に1度「普通語を話しましょうキャンペーン」という
のがあるらしい。その一環として「普通語によるスピーチコンテス
ト」なんていうのをやってたから驚いた。農村は、時に学校に行か
ないのが当たり前みたいなところもあって、実際の識字率というの
は結構低いらしい。12億人がすべて普通語を駆使してコミュニケー
ションしているわけではないのだ。
方言というのは、人々の暮らしにともに生きているものだし、啄
木ではないが、懐かしく愛着のあるものだと思う。が、私の場合は
下手すると我が身の安全に関わってくるので、悠長なことは言って
られないな、と思ったりもするのだ。この辺の方言が身についたら
すごかろう。いつも果物を買いに行く市場のおばちゃんとコミュニ
ケーションできるようになったら…本社の私の机が無くなっている
に違いない。
□□ [ともざき なお tomo@ninjin.net]
==============================================================□ □ □□■
★:*:-''☆:*:-''★ 今日のラッキー星座 by アネッセ ★''-:*:☆''-:*:★
--------------------------------------------------------------------
【May 17,1999】 | 実績を作るチャンス!リーダーシップを発揮しよう
★★★★★ | 双子座 | 信念をもっていれば、大胆なことも理解されそう!
(C)1997-1999 Lisa Kensington & annesse http://annesse.d-b.net/
============================================================================
○編集発行人:山崎一幸○発行:にんじんじむしょ○〒362-0076 埼玉県上尾市弁財
1-8-21○配送停止、記事を転載などについては、http://www.ninjin.net/radica/
に掲載の内容をお読みください○RADICA宛にいただいたメールは、特にお断りがなけ
れば、RADICA誌上に掲載することがあります○Copyright(C),1997,1998,1999 NINJIN
Jimusho. RADICA are trademark of NINJIN Jimusho.○