■ Mail Magazine Radica 1999年 4月 6日(火) 第298号 □□■
■ Contents
□ RADICA EXPRESS 「最新インターネット情報」
メールマガジン発行者団体設立への動き
パソコンマニア向け雑誌「PC WAVE」発行会社倒産
□ Radica特別企画『ニセ首相に聞く』
□ おじさんの日常
□ めたまんの編集メモ
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RADICAは、読者の皆様からの情報提供、ご投稿、ご意見、ご要望、ご感想
をお待ちしております。どうぞ radica@ninjin.net宛お気軽にお寄せください。
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■ RADICA EXPRESS 「最新インターネット情報」
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● メールマガジン発行者団体設立への動き
3月末に、メールマガジン配送サイト「まぐまぐ」が、読者メールアドレスの
非開示を強行した。様々な問題点があり、大半の発行者が賛同していないにも関
わらず非開示の措置がとられた。メールマガジン発行者の力がいかに弱いかとい
うことを実感させられた出来事だった。
これをきっかけとして、メールマガジン発行者が集まる団体設立の動きが始ま
った。
4日、RADICA発行人の山崎がメーリングリストを開設。有志が集まり、設立に
向けての話し合いが始まっている。
メールマガジンの発行はほとんどの場合、個人単位で行われている。発行者の
感覚は、自主独立といったものが強いので、これが集団としてまとまるかどうか
難しいところもある。
今まで、まぐまぐが中心だったメールマガジン界も、有力な発行サイトがいく
つも出現して、様相がすっかり変わってしまった。発行側も今までのようなボラ
ンティア的な形態ではなく、ビジネスとして考えることが出来るようなベースが
整ってきている。
今後、この世界がどのようになるのか全く予測がつかないが、この4月を境に、
大きく変化することだけは間違いないだろう。
○ メールマガジン発行者団体設立に向けて
http://www.ninjin.net/mailmagazines/
□□ [紅屋鉄之助 tetsu@ninjin.net]
● パソコンマニア向け雑誌「PC WAVE」発行会社倒産
ディープなパソコンマニアの間ではバイブルとされていた雑誌、「PC WAVE」を
発行していたラッセル社が、4月2日、二度目の不渡りを出し、倒産した。編集
部は閉鎖され、連絡が全く取れない状態だ。
1993年に創刊されたPC WAVEは、IBM PC互換機の文化とともに登場した雑誌だ。
編集長の魚住氏は、知る人ぞしる歴史的ムック「さらば愛しのPC-98」を作った
人物。まだまだNEC PC-9801が元気のあった頃に、DOS/Vというソフトウェアをひ
っさげたIBM PC互換機が登場したことを受けて製作された本だ。WindowsとDOS/V、
QEMM、LAPLINKといった「魔法」が満載で、その刺激的なタイトルと相まってマニ
アの間では「さらば愛しの、読んだ?」が合い言葉のようになったものだ。発行
直後に発行元の大陸書房が倒産したためすぐに入手困難になり、あちらこちらの
書店をさまよい歩くマニアも少なからずいた。
このムックシリーズがベースになり、PC WAVEは誕生したといっていいだろう。
「PC廃人」という言葉を広めて、現在秋葉原で花盛りのPC組立文化の種をまいた、
歴史的な雑誌だった。
パソコンOS「OS/2」の試用版をCD-ROMにして付録にし、それをインストールし
たい連中が大挙して、まだ普及途上にあったCD-ROMドライブを買い求めたため、
ドライブが一時期極度の品薄になるという事件も起こした。
今では当たり前になってしまった、パソコンの分解写真はこの雑誌が定着させ
たものだ。
英語しか使えなかった「HP 200LX」という超小型パソコンを日本語化して広め、
モバイルの楽しみをマニア達に仕込み、家にこもりがちだった連中を屋外におび
き出していったという功績もある。(^o^)
いわゆるDOS/Vパソコンが一般化して、PC組立もプラモデルの様相を呈し、マニ
ア性が低くなっていくにつれ同誌の存在意義もあやふやになっていき、最近では
発行部数の低迷も伝えられていた。
楽しかったあの頃はもう戻ってこないだろう。今は素直に、PC WAVEに感謝の言
葉を掛けるのみだ。
○ PC WAVE のホームページ
http://www.mscom.or.jp/~pcwave/
○ さらば愛しのPC WAVE (残念ながら冗談ではありません)
http://pcw.tnt.mscom.or.jp/
□□ [小嶺 末広 sue@ninjin.net]
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■ Radica特別企画『ニセ首相に聞く』
「マスコミへの提言」
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皆様、おひさしぶりでございます。最近バタバタしておりまして、入稿が遅れ
てしまいました。慎んでおわび申し上げます。この遅れの為か、皆様からの質問
の数もパッタリ減ってしまったようでありますが、鋭意回答を続けるつもりでお
りますので、遠慮なくご質問ください。
また、ニセ首相官邸ページの親ページである産業ロック製作所が4月17日にラ
イブを行います。よろしければお立ちよりください。
ライブについて詳しくは下記URLをご覧ください。
http://www.t3.rim.or.jp/~s-muraka/live99/livepr.html
さて、次のような質問を頂きました。
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Subject:「 Radicaニセ首相質問係宛て」
>From:匿名希望 ニセ日本国ニセ岩手県在住 27歳 ♂
はじめまして。
いつもニセ首相官邸ホームページを拝見し、その斬新な施策提案に「うーむ」
と感心しております。
さて今、初の脳死患者からの合法的な臓器移植が行われようとしており、各マ
スコミの患者を無視した「ハイエナ」の如き報道合戦に眉をひそめる国民が多数
いるものと予測されます。
わたくしは、高知赤十字病院での記者会見で、ぜひとも「中田英寿がマスコミ
にウジムシと言い放った気持ちを身を持って体験することが出来ました。報道の
皆さんありがとう」とコメントしていただきたいと願う国民です。
最近暴走気味で、ワイドショーと報道の区別が出来ないマスコミに対して、是
非ニセ首相からのキツ〜イ提案をお願いいたします。
匿名希望 ニセ日本国ニセ岩手県在住 27歳 ♂
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お怒りはごもっともでありますが、報道する側にたって少々お話をさせていた
だきます。
ジャーナリストの基本は、みずからの先入観を一旦停止し、情報を収集する点
にあります。心を白紙にするわけです。もちろん情報を収集した後の解釈には、
記者それぞれの価値基準による判断があらわれるのは当然のことですが、ジャー
ナリストとしては、まずは虚心坦懐に物事をみることが大前提となります。
「虚心担懐」の域に達するための心得として、新米のジャーナリストはよく
「取材の対象に成りきれ」と言われます。たとえ、取材対象が天下の大悪人であ
っても、はじめから単に指弾の対象としてのみ考えるのではなく、善い面も悪い
面もある「一人の人間」として扱い取材にあたるために、まず自分がその取材の
対象の人物だったらどう考え、どのようにふるまうか、追体験をしてみるのです。
そのことによって先入観を一旦横に置き、近視眼的で平板でない、より複眼的で
立体感のある報道が可能となるわけです。
今回の我が国初の脳死患者からの臓器移植に関する報道においても多くの報道
者がこのジャーナリストの基本を忠実に守ったのです。この問題を報道するにあ
たって、彼らは、「脳死者ならば、どう考え、どのようにふるまうだろうか」と
真剣に考え、成りきろうとしたのです。
広辞苑第四版には、脳死について、こういう記述があります。
+++++++++++++++++++++++++++
脳幹を含めた脳全体のすべての機能が非可逆的に停止した状態。
+++++++++++++++++++++++++++
取材の対象になりきろうとした報道者たちは立派にその目標を実現しました。
その結果、彼らは脳死者となり、脳幹を含めた脳全体のすべての機能が非可逆的
に停止してしまったのです。
今回の高知のケースでは、臓器提供者の家族から提出された脳死判定と臓器提
供の承諾書に3つの要望事項が付け加えられていました。
--------------------------
患者家族の要望1 第1回目及び第2回目の脳死判定については、一切公表しな
いこと
2 遺体については、全ての臓器摘出後、報道関係者の撮影・取
材を受けることなく、平穏にご帰宅できること
3 報道関係者は、患者及び家族のプライバシーにふれる報道の
在り方を反省すること
--------------------------
こういった要望が存在しているにも関わらず、患者が亡くなる前から「臓器の
摘出場面を撮影させろ」と病院に迫ったり(高知新聞の臓器移植ニュース特集ペ
ージhttp://www.kochinews.co.jp/990227no.htmを参照のこと)「総力取材」と銘
打って臓器の搬送車をヘリで追いかけまわしたり、心臓のペースメーカーなどの
精密機械に影響を与える為、病院内では使用を禁止されている携帯電話を「取材
の為」と称して堂々と使用したり、身体障害者用の駐車場に放送中継車を止めた
りすることは、まともな脳の状態の人間の行為とは思えません。これらの行為は
全て、行為者の「脳全体のすべての機能が非可逆的に停止」していた事を指し示
しているのです。
ここまで取材対象に成りきり、人間を人間たらしめている最も大切な器官であ
る「脳」の活動までも停止させてしまうとは、何という純粋なジャーナリスト魂
でしょうか。これら取材の過程で脳死者となってしまった報道者の方々について
は、生前に脳死による臓器提供の意思を示していた方については、迅速に移植手
続きをおこない、臓器提供の意思を示していなかった方についてはそのまま心臓
死をむかえるまで病院に入院させてあげることを提案して回答の代わりとさせて
いただきます。
□□ [ニセ首相 s-muraka@t3.rim.or.jp]
□□ [ニセ首相官邸ホームページ http://www.t3.rim.or.jp/~s-muraka/kantei/pkantei.html]
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> ○○ Radica新連載企画「ニセ首相に聞く」への質問を募集致します ○○ <
『ニセ首相官邸ホームページ』公開中のニセ首相が
当Radica誌面上にて読者からの質問に答えます。
国民の皆様の日々の疑問を解決するため、
不肖ワタクシ炎の牛となって誠心誠意お答えします
(ニセ首相談)
●質問はお気軽にEメールにて s-muraka@t3.rim.or.jp まで
「Radicaニセ首相質問係宛て」と明記した上でお寄せ下さい。匿名も可。
http://www.t3.rim.or.jp/~s-muraka/kantei/pkantei.html
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■ おじさんの日常 深津 勝
「エイプリル」
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ずいぶん迷ったけど、やはり僕はすべてをあきらかにすべきと自分に言い聞か
せた。これから述べることについては、かなりの勇気が必要だった。前置きはこ
のくらいにしょう、僕の勇気が萎えないうちに。
僕が彼の存在を知ったのは中学2年のときである。春だというのに初夏を思わ
せる暑い一日だった。部活でさんざんしぼられてクタクタになっての帰り道、線
路脇のタンポポの鮮やかな黄色が気にいらず、「なんでお前らはだいだい色にな
れないんだ」なんてぶつぶつ言いながら引き抜いた。その瞬間「イテッ」右手に
激痛がはしった。
どのくらいの時間が経過したのだろう、右手の痛みはなくなっていたがまわり
の感覚が以前と違う、世界が大きくなっていた。タンポポはどうしたのだろうと
首を振って、意識を戻す努力をした。するとなんと引き抜いたはずのタンポポが
もとに戻っていた。そして僕がその上に乗っかっているではないか。そう、僕は
チョウチョになってしまっていた。驚きと恐怖でおびえている僕にタンポポが話
しかけてきた・・・
もうしわけないけど、タンポポとの会話の内容をみんなにおしえるわけにはい
かない。ある約束のうえで僕は人間にもどしてもらった。けれどもこれだけは言
える、彼の名前はエイプリル。タンポポの世界では有名らしい。かよわい花の世
界でも忍耐には限度があるようだ。理不尽な人間のおこないは許されないと諭さ
れた。
みんなのまわりで、急に消息がわからなくなったり、行き方知れずなってしま
った、性格があまりよいとは言えない友人や知り合いがいないだろうか。そんな
ときは近所の原っぱに行ってみるといい。きっと刺すような視線を感じるはずだ。
でも、けっして意味も無くやたらに花を摘んだり、チョウチョに石を投げたりし
ないでほしい。
あれから30年、エイプリルには会っていない。でもチョウチョになりたいとお
もうことは時々ある。
□□ [深津 勝 bi-n-go@remus.dti.ne.jp]
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★:*:-''☆:*:-''★ 今日のラッキー星座 by アネッセ ★''-:*:☆''-:*:★
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【Apr 7,1999】 | 周囲が好意的に応援してくれてなごやかな一日に!
★★★★★ | 乙女座 | 沢山の人に支えられて自分がいることを認識しよう
(C)1997-1999 Lisa Kensington & annesse http://annesse.d-b.net/
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■ めたまんの編集メモ
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発行しました。お久しぶりです、読者の皆様。いろいろご心配いただいたよう
で、メールをたくさん頂いてしまいました。ありがとうございます。
これが、クリックインカムからはじめての発行になります。よろしくお願いし
ます。
すでに一部で告知(笑)されていましたが、4日にオウム真理教主催のオフ会
に行ってきました。メールマガジン界広しといえども、数少ないオウムネタを扱
うメールマガジンとして、オウムの人たちというのはどういう人たちなんだろう
かというのを肌で感じたいために、案外気軽に出かけていきました。あとで、そ
んなに気軽に行くなと仲間内に怒られてしまいましたが。
待ち合わせの池袋丸井前から、信者からオウマーに転じて、また信者に戻った
というハシシさんにつれられて会場の方へ。
会場には、荒木広報副部長をはじめ、若いオウムの人たちが集まっていました。
一般からの参加者は13名。総勢およそ30人が集まったにしては、狭い会場でした。
荒木さん、私の目の前に座ったのが運の尽き。質問責めにしてみました。しか
も、荒木さんが答えづらそうな奴。「秋葉のビラ配りのお姉さんが、きれいな人
だったのにだんだん肌が荒れていって、とうとういなくなっちゃったんですがど
うしてですか?」とか「オウム系のパソコンショップって、マニアの間ではバレ
バレですよ。ビラ配りの人が一緒だし、ビラの質が一緒だし、同じような雰囲気
あるし」とかやってみました。荒木さん、いつも通りの笑顔でしたが、かなり引
いてました。
しかし、荒木さんってのはすごい人だなと一方では感じました。いくらこちら
がイヤなことを言っても、びくともせずに聞いちゃうんですよね。にっこり笑っ
て受け止めちゃうんですよ。見た目が柔らかいだけに、その芯の強さには本当に
驚きました。
まあそのせいかどうか、マスコミ対応が頻繁にあると、10歳ぐらい老け込んじ
ゃうんだそうです。なんとなく納得しちゃいました。
荒木さんほか数名のオウムの方に、RADICA配送をお申し込みいただきましたの
で、これも読んでいただいているはずです。
私もRADICAも、信者にも、企業舎弟(笑)みたいのにもなりませんが、オウム
のネット活動と、その周辺の動きを今まで以上にきちんと伝えることが出来るの
ではないかなと思っています。
http://aum-internet.org/
X68kで遊んでいた人は必ず知っている、満開製作所の祝一平氏が2日、亡くな
りました。ご冥福をお祈りします。
http://www.mankai.co.jp/
えー、弊誌に寄稿いただいている、ともさきなおさんのメールアドレスが無効
になってしまって、連絡が取れません。おーい、連絡してくれー。
□□ [めたるまん metalman@ninjin.net]
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編集発行人:山崎一幸 発行:にんじんじむしょ
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