別冊 Mail Magazine adica 1998年5月14日(木)
RADICA EXPRESS SELECTION
文芸春秋誌、"取り屋"疑惑が浮上!?

 「文芸春秋」(6月号)、「笹川陽平 金正日への衝撃密書」に業界内で奇妙な噂が広がっている。 文春サイドと日本財団との間に、この記事に関してなんらかの"話し合い"が持たれたのでは、とのではいうのがそれ。 気になる話なので少し調べてみた。
 記事タイルにある笹川陽平氏は、日本右翼界のドンであり、日本船舶振興会 (現・日本財団)を一代で築き上げた故・笹川良一氏(平成7年7月死去)の子息。 現在は日本財団の理事であるが、会長は帽子代わりに作家の曽根綾子氏を置いているだけだから、実質的には日本の競艇利権を一手に握る人物である。
 一方、同記事の筆者の加賀孝英氏は、良一氏存命中の日本船舶振興会時代から、良一氏が絡む上海=児玉誉士夫に連なる黒い人脈、 さらには同振興会へのファミリー支配などに鋭く切り込むルポルタージュを発表していた。 その内容は業界内でも高く評価され、何かの賞を受けたように記憶する。 加賀氏はこれまで、いわゆる笹川バッシング的な記事で実績をあげていたのだ。
 なのに、である。今回の記事はどういうわけか、笹川サイドにたったパブ色がチラついてしまうのだ。 推測をまじえながら記事は伝える。
 北朝鮮と自民党は裏取り引きをした。 北朝鮮による拉致事件を不問にする代わりに、日本人妻の里帰りが許可された。そして、その件でフィクサーとして動いたのが笹川良平氏ではないか?.....と。
 読み方によっては、笹川氏の大物フィクサーぶりを賛美する記事のように読めないこともない。 少なくとも笹川氏や日本財団を攻撃する内容でないことは確かだ。 しかも、この記事が掲載された6月号349ページには日本財団の広告がちゃっかりと載っているではないか。 くしくも「文芸春秋」で田中角栄の金脈を追い、今の地位を築いた立花隆氏は「自らの批判を否定するパチンコ記事を掲載した 『週刊文春』は"取り屋雑誌"になったのか」という記事をウエッブ上で公開していた。 まー、私の場合は偉そうなことをいえたガラではないので、「李下に冠を正さず」という格言をお送りしたい..... なーんていう『噂の真相』的な絞め方でお茶を濁すこととしておこう。

○運輸省の天下りと断固戦う!、亀井静大嫌い!の日本財団(RADICAにも広告入れてくれないかしら?)
http://www.nippon-foundation.or.jp/profile/index_pro.html

○オカルトオタクでなぜ悪い。『噂の真相』に天誅を下す!俺が立花だ!
http://www.iijnet.or.jp/wgendai/TACHIBANA2-IGIARI/IGIARI970401.html

[安芸 智夫:am7t-ak@asahi-net.or.jp]


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